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質問・回答例02
質問
<事実経過>
患者:60歳・男性
5年前にC型肝硬変と診断され、地方のC大学病院内科(肝臓外来)に通院しています。
今回、定期的な腹部超音波検査で、大きさ2cmの肝臓ガン1個を指摘されました。
主治医からは、早期のガンなので、なるべく早く入院して手術(肝切除術)を薦められています。
その病院の肝臓ガンの手術例数や成績をお聞きしましたが、「うちは多くの専門医が揃っている高度先進医療機関ですから大丈夫です。」としか答えてくれません。
<質問事項>
1 手術は大変不安です。どのような手術をするのでしょうか?危険性は無いのでしょうか?
2 また他の治療法はないのでしょうか?
3 参考となる私のような素人にもわかりやすい情報や本がありましたら、是非教えてください。
どうぞよろしくお願いします。
回答
以下のコメントがありましたので、お送りします。
<A医師(内科医)のコメント>
肝臓ガンが、他の部位のガンと異なる点は、肝硬変を基盤として発生してくるという点です。
理論的には手術によってガンを完全に切除するのが理想的ですが、進行した肝硬変がある場合は、手術後、肝不全に陥る危険性もあります。
また高度の専門性を必要とする手術ですので、手術成績は外科医の技量にも大きく左右されます。
したがって、肝硬変の進行度(肝機能)、肝臓ガンの大きさ、個数によって、大きく分けて以下の3つの治療法のどれかを選択することになります。
1 手術療法(肝部分切除術)
2 経皮的エタノール注入療法(PEIT)
3 肝動脈塞栓術(TAE)
詳しくは、下記国立がんセンターのホームページに一般の方向けに分かりやすく解説されておりますので、是非お読みください。
http://wwwinfo.ncc.go.jp/NCC-CIS/pub/0sj/010214.html
また、下記読売新聞連載の「医療ルネサンス」には、「ラジオ波焼灼療
法」という最新の治療法も紹介されています。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/renai/index.htm
がん最前線・肝がん
・効果上げる予防治療
・新薬承認待ち望む声
・再発率低い切除手術
・内科治療を組み合わせ
・ラジオ波照射で退治
患者さんの病態に応じてこれらのどの治療法でも施行可能な施設(経験豊富な肝臓内科専門医と肝臓外科専門医がともに揃っていてかつ両者の連携が良好な施設)で治療を受けられるのが良いと思います。
以下もご参照ください。
病院選びの参考情報(日刊スポーツ連載・病院の選び方)
http://www.nikkansports.com/news2/health/10/he10_10.html
<B医師(麻酔科医)のコメント>
さぞご心配かと思います。
手術を受けられるかどうか決断される前に、是非、セカンド・オピニオンを受けられることをお薦めいたします。
セカンド・オピニオンとは、「「診断や治療に関しての他の医療機関の医師の意見」です。
主治医に「セカンド・オピニオンを受けたいのですが」と申し出て簡単な病歴とX線写真、検査データ等のコピーを貸していただき、他の医療機関を受診されるとよいでしょう。
もし主治医が、コピーや貸し出しを渋るようでしたら、それだけで転医されることをお薦めします。
なお、地方の場合、たとえ医療機関を変えても同一県内ですと同じ大学の系列病院の医師が勤務している場合もあります。同僚や先輩への遠慮から率直な意見を聞けない場合もありますので、多少遠くても他府県の医療機関を受診されることが必要な場合もあります。
セカンド・オピニオンをどこで受ければよいのかわからない、という場合には、たとえば下記団体が専門医を紹介しております。(ただし有料です。)
セカンド・オピニオンを推進させる会
http://mediazone.tcp-net.ad.jp/Life/index2.html
<C弁護士のコメント>
手術を受ける場合には、
弓削孟文『手術室の中へ −麻酔科医からのレポート−』(集英社新書、2000年4月発行、660円+税)
を読まれることをお勧めします。非常に勉強になります。