webzine 医療改善のために
第2号(2001年12月9日発行)
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<巻頭言>

最近のMIネットの活動
−コメント・サービス、mi-lの開設、事務所の設置−

 栗岡 幹英(世話人)  
(2001.12.8)

 MIネットWebzine「医療改善のために」第2号は9月に発刊されましたが、それ以来のMIネットの活動をご紹介します。

 MIネットの新しい企画として、コメント・サービス(CS)を始めました。これは、インターネットなどを通して一般の方の医療問題に関する質問を受け付け、会員の有志がボランティアでコメントをするというものです。朝日新聞や読売新聞で紹介されました。具体的な内容や現状については、このWebzineの岩岡医師による紹介をお読みください。

 MIネットでは、会員の意見交換に中心的な役割を果たしているメーリングリスト「mi-net」の投稿が増えたため、MIネットとしての公的な活動報告や意志決定を行うための「mi-net」と、会員間の意見交換や情報提供を行うためのメーリングリスト「mi-l(MIネット:ラウンジ)」を分けました。mi-netについては、原則としてネット環境をもつ全会員が参加していますが、mi-lは200名弱、つまりMIネットの半数弱の参加です。

 mi-netでは、3年目になり、CS(コメント・サービス)部会の発足など、MIネットの構成に若干の変化が生じています。
 CS部会の発足にともなって、SO部会はそこに発展的に統合することになり、これまでSO部会として活動していたガイドラインのリンクなどは「医療の質部会」として再編されました。また、「こんな病院がいい」などのスレッドで展開されていた議論は、「こんな病院がいい部会」として、独自のML「mi-ch」で活動しています(本Webzine07参照)。また、医療事故部会は、その活動内容をMIネットとは別組織のかたちで行う方向で検討されています。

 mi-netとの分離後、会員の間の意見交換が行われているmi-lでは、毎日新聞による「医療事故2回以上の医師が511名」という記事に端を発し、医療事故被害について医療者と医療事故被害者の間にギャップがあるとの問題提起が、医療事故被害から行われました。発端は、ある医師からの、「医療事故」と患者が思うもののなかには患者の「思いこみ」によるものがありうるという、論理的には正しい指摘でした。しかし、この発言は、あまりにひどい医療ミスが横行しているし、医師は十分責任を追及されていないという議論の文脈のなかでは、問題をすり替えることになるわけです。医療事故の防止と被害の救済に関心をもつ市民団体としての姿勢を問うこのスレッドは、関連の発言を併せて100近い数の発言が寄せられる大論争になりました。医師、看護師、弁護士などの専門家と患者・被害者がともに参加するMIネットでなければできない議論ですね。

 その他では、国立循環器センター医師の執刀例の真偽問題、カルテ開示のコピー代金の負担の在り方、医療被害者の講演料諏訪中央病院前院長のエッセイ『がんばらない』とそのTVドラマ化、救急救命士による気道内挿管の是非、そして「看護師」への名称変更などが大きな話題になりました。

 mi-net、mi-lなどの各MLにもウィルス付きメールが寄せられましたが、ML内で適切な対処法が伝えられたこともあって、大過なくすんでいます。mi-net.orgサイトの管理もやってくださっている森さんや高田さんなど、MIネットの情報技術部(?)は商業サイトに匹敵する知識と能力をお持ちですので、安心できます。この場を借りて一言御礼を申し上げます。

 11月7日から21日まで、東京都勤労福祉協会が市民公開セミナー「賢い医療の受け方と薬の知識−病気と上手につきあう」の企画に協力を求められ、この企画をコーディネートして、5人の会員が講師を勤めました。受講者は定員を下回ったものの、受講者はとても熱心で、毎回講師が終了後遅くまで質問に答えるという状況でした。
 この連続講演の内容については、このWebzineの特集「東京都勤労福祉協会セミナーから」でご紹介します。

 なお、MIネットは四谷駅近くに事務所を開設しました。すでに牧田篝(まきたかがり)さんが、専従職員として職務についておられます。ただし、MIネットの財政的制約から、時間を限って開けています。お確かめの上、ご利用ください。

 事務所開設にともない、一般向け・会員向けのサービスを拡充してゆきます。どうぞ、それぞれの方に可能なかたちで、MIネットへのご支援をよろしくお願い申し上げます。

 なお、MIネット代表世話人・藤田康幸は、東京都の「医療のより良い関係を考える会」の委員を委嘱されました。全体のまとめ役を期待されているとのことです。