webzine 医療改善のために
第3号(2001年12月9日発行)
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<東京都勤労福祉協会セミナーから>

薬・薬剤師との上手なつきあい方

松本 佳代子(薬学部助手・薬剤師)
(2001.11.26)  

1.はじめに

「2時間で薬のどの部分をお話しようか?」と、この企画のお話を伺ってとても考えてしまいました。

 日本における承認されている薬は一般薬も含めると約3万種類。それに伴い、副作用、相互作用など無数にあり、油断してもらっては困るし、逆に不安になっても困るし。一番怖いことは、中途半端な知識を持つことによる誤解から生じた誤使用や自己判断による使用。

 考えた挙句に、今回の参加者の薬への興味や考えていることを伺うために事前に調査用紙に記載してもらいました。その内容を含めてお話を進めていったので、その内容も含めてご報告いたします。

2.調査の概要

第1回の栗岡先生が講演されたときに調査用紙を配布していただきました。伺った内容は、“薬による副作用を経験したことがあるか?”“薬について困ったことはあるか?”“薬について知りたいことはどのようなことか?”“薬とは、どういうものだと思うか?”“薬剤師について思っていることは?”などを記述形式で書いていただきました。

 調査用紙が送られてきてびっくり。29名の方が協力してくださいまいたが、びっしりと書いてくださっていました。副作用を経験したことがあると回答した人は約半数。薬についてはコストの問題、健康食品について、さまざまな観点から記載されており、薬剤師については、かなり的確な指摘が多く、私にとっては耳が痛く、薬剤師として今後反省していく必要のある内容がびっしりと記載されていました。

 このような調査結果を見て,さらに迷いながら当日は一番聴きたいと書かれていた副作用を含め、お話をしました。

3.講演内容

上記の調査をうけ、まず薬とは何なのか?ということを“リポビタンDは医薬品なのか”などのクイズを交えて、説明していきました。また、薬局と薬店について説明し、薬店は正式な名称でないことや薬剤師がどういうところにどの程度いるのか、それぞれの薬屋の見分け方などを説明し、薬を取り巻く問題点についてお話をし、前半は終了しました。

 後半は今回もっとも参加者の方が関心を示していた副作用についてお話しました。また、2種以上の薬を併用して起こる副作用(相互作用)についても説明していきました。防げるものも多くあることや、予期できないものが出た場合の対処についても簡単にお話しました。最後にクスリ手帳の重要性を伝え、医療には限界があり、自分の身体は自分が一番理解できていなければならないという点、医師などの医療従事者が冶してくれるといった依存型ではなく、自分の健康を維持するためのパートナーとして医師や薬剤師を利用してほしいことなどをお話し、あっという間に2時間が経過しました。

 今回の企画は、私にとってとても勉強になりました。また、このような機会を持つことにより、普段疑問に思っていることを気軽に相談できる環境整備の重要性を感じました。