◎裁判所・判決年月日 札幌高裁昭和61年7月31日判決
◎事件名 小樽種痘禍事件
◎要旨(事実と判旨の概要)
小樽保健所において行われた集団種痘接種において、当時ゼロ歳の原告が種痘後9日目に突然高熱を発し、12日目から両下肢の不全麻痺を含む脊髄炎の症状を呈するなどの神経合併症を起こし、重篤な後遺障害が残ったという事案において、種痘と副反応との因果関係については一審同様認めたが、そもそも原告の当時の健康状態が禁忌者に該当するとはいえないとし、接種を回避すべき義務がなかったとし、結局予診の不十分と後遺障害との因果関係はないと判示した。さらに損失補償請求については民事訴訟に追加的に併合することはできないとして却下し、損害賠償を全部棄却した事例。
◎コメント
一審では請求が認容された種痘事故の損害賠償について、禁忌該当性がないと判断して逆転棄却し、また東京地裁の予防接種禍集団訴訟で認められた損失補償請求についても、原告(被控訴人)は控訴審で追加的予備的に併合提起したが、これを不適法とした。
◎出典
訟務月報29巻6号1003頁、判例時報1060号22頁、判例タイムズ484号180頁
△抜粋(なし)
その他の情報
事件番号 昭和57年(ネ)第300号、第301号
昭和58年(ネ)第229号
昭和59年(ネ)第33号
第一審 札幌地裁昭和57年10月26日判決
上告審 最高裁平成3年4月19日判決
差戻控訴審 札幌高裁平成6年12月6日判決