2001(平成13)年7月26日

  「都立病院の患者権利章典」への意見

医療改善ネットワーク(MIネット)
代表者: 代表世話人  藤 田 康 幸
連絡先: 〒102-0083 東京都千代田区麹町6-6-1 麹町松尾ビル5階
ホームページ: https://www.mi-net.org/
電子メール: webmaster@mi-net.org

 医療改善ネットワーク(MIネット)は、WMA(世界医師会)の「患者の権利に関するリスボン宣言」(1995年改訂。https://www.mi-net.org/lisbon/D_Lisbon_j.htmlhttps://www.wma.net/e/policy/17-h_e.html)など、「患者の権利」についての国際的水準を踏まえ、日本の医療においても「患者の権利」を基本として医療の改善が進められることが必要であるとの認識に基づき、法律関係者・医療関係者を含みつつ、幅広い市民が協力しあって、それぞれ自分ができることをしていくという形で医療の改善に取り組んでいくために、1998年11月に結成された(2001年7月14日現在、会員377名。会員の状況の詳細は、https://www.mi-net.org/main/kaiin.html)。これまでに「医療事故防止委員会要綱」、「手術患者取り違え事故防止ガイドライン」、「医療におけるプライバシー保護ガイドライン」、「薬害資料館ネット版」などを作成して公表している。

 今回、都立病院が患者権利章典を定めたことは患者の権利の尊重にとって前進であり、歓迎したい。ただ、権利章典のうち、第5項と第8〜10項については下記の通り再検討を求めたい。

 第5項では、診療記録は、患者本人が予め拒否の意思を表示していない場合には遺族も開示を求める権利を有することにもふれておくべきである。

 第8項から第10項までは患者権利章典にふさわしくない。責務という強い表現を用いず、また、患者が自分の情報を安心して提供でき質問もしやすい環境をつくるよう医療提供側が努力することにも言及して、別途「患者の皆様へのお願い」といった文書におさめるべきである。

 今後、都立病院は患者権利章典を具体的に実践するための規程等を定めて実行するなど、実践に努力することを期待したい。同時に、都立病院の今回の動きがきっかけとなって、患者の権利を尊重する宣言をまだ出していない医療機関も積極的に取り組むことになることを望むものである。