ソリブジン事件略年表

1985 9月より非臨床試験開始
1986 11月から阪大医学部で大阪大医学部で20人の成年男子を対象に「第一相試験」
1987 6月から慈恵会医大など8施設で77人を対象に「初期第二相試験」
   12/6 京都府立医大でソリブジン投与後10日の女性乳がん患者(当時54歳)が死亡
1988 2月 研究会・世話人会でこの死亡例について「因果関係は不明」と結論
   4月〜11月 用量設定臨床試験。
   8/3 鹿児島大で男性肺がん患者(当時76歳)が死亡。
   8/26 神戸大で中毒患者発生。
   10/29 東北大で女性乳がん患者(当時51歳)が死亡。
  11月 東北大治験担当医が毒性試験の必要性を指摘。日本商事、ベルギーの論文を確認
1989 3月〜7月 二つの動物実験でベルギーの論文を裏付ける結果
    4月から11月に慈恵会医大など31施設で「第三相試験」。
1993 7月 厚生省、ソリブジンの製造を認可
  9/3 ソリブジン(商品名ユースビル)販売開始
  9/9 日本商事が開いた会合で、治験総括者が副作用について「大した問題はない」と説明。
  919 9月19日 発売後最初の患者死亡。
  9/20  第一例目の死亡報告がエーザイから日本商事に入る。
  9/21 この後、10月12日までに日本商事社員175人が自社株を売却
  9/22 日本商事、最初の社内対策会議を開催。
  9/27 厚生省に最初の死亡報告が口頭で伝えられる。
  9/28 厚生省、注意文書を配よう、日本商事に指示、日本商事はこれを実行せず。
  9/29 都内の病院が日本商事に問い合わせ。数日後「相互作用はない」と回答。
  10/6 日本商事、新たに2件の副作用報告を知り、厚生省に電話報告。厚生省、注意文書未配布
      を厳しく叱責
  10/8 中央薬事審議会の副作用調査会、緊急安全性情報」を医師に配布することを決定。
       日本商事に1件の副作用報告が入る。
  10/9 日本商事、社長や役員ら10人による特別対策本部を設置。
  10/12 日本商事、この日から医者向け注意文書を配布、4日間で1万人に配る。
       厚生省、日本商事に緊急安全性情報を医療機関に配布するよう指示。
       日本商事、記者会見で用法通り投薬するよう注意、製品出荷の一時停止を発表。
  10/13 マスコミ第一報、「厚生省は医師が添付文書の記載に気づかなかったか、問診が徹底し
      ていなかったとみている」。
  10/17 毎日新聞、新たに肺がんの男性患者が死亡していたことが16日に判明したと報道
  10/18 毎日新聞、厚生省が新薬の承認審査過程の公表に踏み切ることにしたと報道。
  10/24 朝日朝刊、「3人の死亡は医師のミスが原因、添付文書や承認の審査経過にも問題」と報道。
  11/4 日本商事、山尾薬品を94年4月1日付で吸収合併すると発表。
  11/19 日本商事、ソリブジンを回収したと発表。
  11/24 中央薬事審副作用調査会、副作用による死亡14人、重症7人を確認。
    死亡14人のうちに「同一病院のケースが4人も。病院の薬剤業務のあり方や、医師の責任が問わ
    れそうだ。」
  11/25 厚生省、医薬品添付文書の記載方法を変えるよう薬務局長通知で指導。
  12/4 日本商事、厚生省に副作用報告の調査結果について嘘の報告をしたことが判明。
  11/25 毎日新聞、類似薬の同様の副作用について研究報告が発表されていたと報道。
  12/22 日本医師会、医師の責任を回避する文書を配る。
1994年
  3/5 毎日新聞、日本商事の役員が昨年10月自社株を売り抜いたと報道。
  3/11 日本製薬工業協会(製薬協)、日本商事とエーザイから事情を聴くことを決定
  3/29 厚生省の「医療におけるMRのあり方に関する検討会」、資質向上のための資格認定制度を設
      ける最終報告書を提出
  4/11  臨床試験の実験データなどを公表する「サマリーベーシス」(SBA)の第一号について、副
      作用情報などを公表
  4/28 日本商事、特別配当を4円に増配すると発表
  5/10 毎日新聞、日本商事が異例の動物実験で副作用を確認しながら治験担当医師に告知せずと報道。
      また、毎日新聞は、治験患者遺族に死因を伝えず放置し、厚生省が調査を始めたと報道。
  5/20 日本商事(本社・大阪市)、曲渕喜和太会長が辞任する人事を発表。
  5/21 毎日新聞、日本商事が併用投与したラットすべてが死亡との動物実験結果を得ていたと報道。
  5/30 大内啓伍厚相が、参議院決算委員会で補償の救済枠の拡大を図る方針を示した。
  6/9 大内啓伍厚相、承認過程の不備を事実上認め、安全性確保の制度の見直し方針を示す。
  6/12 毎日新聞、証券取引等監視委員会と検察当局がインサイダー取引容疑で協議に入ったと報道。
  6/14 厚生省の田中健次薬務局長、衆院厚生委で責任を認める発言。
  6/16 朝日新聞、治験の段階で併用患者3人が死亡と報道。日本商事、記者会見でこれをを認める。
  6/17 朝日新聞、日本商事が治験担当医に併用患者を最終治験の対象から除外するよう通知し、そ
     の結果得られた副作用症例のほとんどないデータをもとに厚生省の製造承認を得ていたと報道。
      大内啓伍厚相、衆院厚生委員会で真相究明と責任の明確化について発言。
      厚生省、日本商事の医薬開発センター立ち入り検査。薬事法違反で専務らから事情聴取。
  6/18 朝日新聞、日本商事が治験段階で出た死亡二例についてかん口令を敷いていたと報道
  6/19 朝日新聞、日本商事の社内調査で社員百七十五人の自社株売り抜け約38万6千株と報道。
  6/20 朝日新聞、エーザイの社員ら約10人も副作用死公表の直前に日本商事株を売却と報道。
      毎日新聞、社内調査でインサイダー取引の容疑23人と報道。また、日本商事がエーザイに副
      作用死者が出るまで動物試験結果を知らせなかったと報道。
  6/21 衆院厚生委員会、国会閉会後に集中審議を行うことを決定。
      大内啓伍厚相、参院予算委員会で「副作用緊急ファクスネットワーク」の整備計画に言及。
  6/22 朝日新聞、証券取引等監視委員会がインサイダー取引容疑で刑事責任追及の方針と報道
  6/23 証券監視委、日本商事の本社他十数カ所をインサイダー取引の疑いで一斉に捜索。
      毎日新聞、ソリブジン被害者のうち回復者の大部分が別の新薬で助かったと報道。
  6/24 毎日新聞、10月12日の厚生省発表当日に44人の日本商事社員が株を売り抜け、と報道。
  6/26 毎日新聞、日本商事が自社株取引の社内規則違反の社員に対し実質解雇や降格を含む処分を
     決定と報道。
  6/27 日本商事、インサイダー取引疑惑の社員のうち45人を処分。また、服部孝一社長が突然辞任
      を表明、役員と部長計六人を降格。また、15人の遺族との示談成立を発表。
  6/29 日本商事株主総会、質問も出ず41分(別報では25分)で終了。
      厚生省の薬剤師養成問題検討委員会、薬剤師の国家試験受験資格を大学院修士課程(2年間)
      を加えた6年間の教育課程修了者に改正することを提言。 
  7/1 PL法施行
     毎日新聞、補償金を払った医師がエーザイに全額負担を請求と報道。
  7/6 朝日新聞、日本商事資料の審査で厚生省・薬事審が異常値を見逃し認可したと報道。
  7/8 朝日新聞、日本商事が会社ぐるみでインサイダー取引を隠していた疑いが発覚と報道
  7/9 朝日新聞、ソリブジン投与3カ月後に死亡した16人目?の被害者について報道。
     毎日新聞、日本商事が86年から91年に申告漏れで約4700万円を追徴課税と報道。
     毎日新聞、治験時の死亡者2人について日本商事が補償交渉開始を決定と報道。
  7/12 朝日新聞、患者2人は、担当医が死亡報道を知り、日本商事の「服用中止」指示を受けた後、
     数日間服用を継続させたと報道
  7/13 毎日新聞、日本商事常務が大阪医薬品協会の評議員を辞任していたと報道。
  7/22 毎日新聞、中央薬事審議会で、主に新薬の製造承認担当の委員102人のうち14人が治験にか
     かわっていたと報道。
  7/23 毎日新聞、同社の調査で中央薬事審議会委員から新薬承認審査の抜本的見直しを求める内部
     告発が相次いだと報道。
  7/28 朝日新聞、被害者23(うち死者16人)のうち11人(死者7人)はこの厚生省の指示が出た
     後にソリブジンを投与された患者だったと報道。
  8/9 毎日新聞、日本商事の内部資料で、死亡患者の症状と酷似した動物実験結果が治験中に出てい
     たと報道。
  8/14 朝日新聞、治験で117人に偽薬を投与、既存薬との比較試験を行うべきだったのでは、と報道。
  8/26 朝日新聞、厚生省のまとめた治験制度が当初案より後退と報道。厚生省が日本商事を105日
     間製造業務停止処分にすると報道。
  8/28 毎日新聞、日本商事が自社株売買の自粛を社内通達と報道。
  8/31 毎日新聞、治験中の死亡2例は厚生省の見落としと報道。
  9/1 厚生省、日本商事に105日間の製造業無停止処分を命令。また、エーザイおよび共同開発した
     ヤマサ醤油に厳重注意。同時に薬務行政の改善策を提示したが、自らの責任についての言及は
     無し。ソリブジンは、使用方法を限定して医薬品として残すことを決定。
     大阪府・兵庫県・神戸市が日本商事を指名停止。
  9/2 厚生省、抗ガン剤について医薬品副作用情報の伝達方法の改善を提示。井出厚生相が、厚生相
     の責任を否定する見解を示す。
     京都府・京都市が日本商事を指名停止。


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